超高品質のコーヒー豆が手軽に手に入れられるようになった近年。
シングルコーヒーを味わうのも良いですが、コーヒー豆をブレンドすると日常にも新しい変化が出て楽しいものです。
個性の強いスペシャルティコーヒーをブレンドするならバランスが大切です。
バランスが崩れると個性が喧嘩してしまいますよ。
この記事では個性を生かしつつも調和するような、しかもあらゆるコーヒー豆のブレンドで応用が利く「黄金比率」について紹介しています。
他にもコーヒーのブレンドについて様々なトレンドを紹介しています。
コーヒーのブレンドで失敗したくない方だけでなく、即興で美味しいブレンドコーヒーを淹れて相手を楽しませたい方も是非最後まで読み進めてくださいね。
ブレンドコーヒーの黄金比率はズバリコレ!
コーヒー豆のブレンド黄金比率は「5:3:2」です。
家庭でブレンドコーヒーを作るなら、使用するコーヒー豆は3種類までにするのが秘訣ですよ。
かつては4種類や5種類もコーヒー豆をブレンドするお店も多かったです。
これは品質管理の行き届いていなかった「30点のコーヒー豆」同士を複雑にブレンドして「100点のコーヒー」を狙っていたからです。
時代が変わりコーヒー豆の品質管理が向上したことで「100点のコーヒー豆」同士をブレンドすると「200点、300点のコーヒー」になっちゃうんです。
一方で、品質が向上した現代のコーヒー豆で多くの種類をブレンドすると「個性の喧嘩」が起きやすいです。
ブレンドは2種類ないし3種類までにしておかないと、それぞれのコーヒー豆の長所をお互いに打ち消し合ってしまいますよ。
これは本当にもったいないです。
「5:3:2」の黄金比率でのブレンドは
5:メインでベースとなるコーヒー豆
3:架け橋としてのつなぎコーヒー豆
2:スパイスのようなアクセントとしてのコーヒー豆
といった役割があります。
どんな仕上がりのコーヒーにしたいかによって使用するコーヒー豆は変わりますが、必ず仕上がりをイメージしながらコーヒー豆を選びましょう。
5:3:2の黄金比ブレンドコーヒーは、メインをしっかりと引き立てつつもスパイスがしっかりと効いたコーヒーに仕上がります。
よっぽど個性的過ぎるコーヒー豆をメインに持ってこない限りは、失敗のないブレンドコーヒーが楽しめますよ。
2種類だけでブレンドするのが今のトレンド
個性豊かな高品質なコーヒー豆「スペシャリティコーヒー」は、2種類だけでブレンドするのが今のトレンドです。
2種類でのブレンド黄金比は「7:3」です。
強い個性を持つコーヒー豆同士でも7:3であれば、喧嘩することなく調和したブレンドコーヒーが楽しめます。
調和していると言っても平均化したコーヒーではなく長所と長所が共存するコーヒーです。
3種類のコーヒー豆をブレンドするよりも手軽ですが、味や香りが劣ることはないです。
そもそもブレンドコーヒーは「新しい1杯」を求めるための手法ですから優劣はありません。
あるのは「合う」か「合わないか」のどちらかだけです。
「7:3」で黄金比ブレンドするなら
7:強調したい個性のコーヒー豆
3:付与したい個性のコーヒー豆
といった役割になります。
「5:3:2」の3種類黄金比ブレンドに比べてわかりやすいですね。
「付与したい個性のコーヒー豆って、、、そんなにうまい具合に個性だけが付与されるのかよ!」
って思われるかもしれませんが、そこがスペシャリティコーヒーの凄いところです。
酸味が個性的なエチオピアなら酸味が、チョコレートのような苦味と甘味を持つブラジルならその両方が。
どちらも綺麗に付与されるんですよ。
ただし、マンデリンをベースとしてしまうと何を付与してもマンデリンにしか感じなくなります。
マンデリンベースの場合は「6:4」と比率をちょっとだけ変えてあげるといい塩梅になりますよ。
ブレンドに向くコーヒー豆・向かないコーヒー豆
メインやスパイスとしての役割をもつコーヒー豆は個性がギュンギュンなコーヒー豆。
架け橋としては大人しめなコーヒー豆をブレンドするとバランスがとりやすいですね。
大切なのは仕上がりのバランスで、
「どんなコーヒーにしたいのか?」
をイメージしながらコーヒー豆は選びます。
<メインやスパイスに向くコーヒー豆>
・果実感の強い「ケニア」
・甘さの際立つ「グァテマラ」
・酸味豊かな「キリマンジャロ(タンザニア)」
・華やかな後味の「ホンジュラス」
・複雑に重なる酸味が特徴的な「エチオピア」
・苦味と独特な風味を持つ「マンデリン」
<架け橋となるマイルドなコーヒー豆>
・ほろ苦さと甘味のある「ブラジル」
・王道のワールドスタンダード「コロンビア」
これは数あるコーヒー豆のほんの一部です。
架け橋に向いているからと言ってメインではダメ。なんてことはありません。
コロンビアをメインにブレンドすることも多いです。
シングルだと飲めない人が多い「マンデリン」は、スパイスとしてブレンドすると一気に整えてくれるコーヒー豆ですよ。
コーヒーらしさを際立たたせてくれるので、ブレンドにマンデリンは押さえておきたいコーヒー豆です。
一方で、ブレンドに向かないコーヒー豆もあります。
・ゲイシャ
・コピ・ルワク
などの個性が強くて複雑すぎる味わいをのコーヒー豆です。
シングルで飲んでもブレンドコーヒーのような複雑な味わいを持っています。
ブレンドしてしまうと個性が迷子になって”物足りないコーヒー”に仕上がりますよ。
ゲイシャやコピ・ルワクは単体でこそ進化の発揮されるコーヒー豆ですね。
浅煎りと深煎りの焙煎度違いのブレンドもアリ
コーヒー豆の品質向上に伴って多くの種類をブレンドする必要はなくなりました。
そしてかつては「禁忌(タブー)」としていたようなブレンドも日の目を見るようになりましたよね。
それが「浅煎りコーヒー豆と深煎りコーヒー豆のブレンド」です。
コチラで詳しく紹介していますが
「5:5」でブレンドするとボタニカルなアジアンテイスト
「4:6」でブレンドすると酸味と苦味のハーモニー
といった感じになります。
焙煎度の異なるコーヒー豆をブレンドするとほんのちょっとの比率の違いでまったく別のコーヒーに仕上がります。
同じぐらいの焙煎度同士のコーヒー豆をブレンドする以上に分量調整は慎重に行うべきですね。
かつては「やっても良いの?」と思われがちだった焙煎度違いのブレンドも増えてきました。
個性豊かなコーヒー豆の登場によってコーヒーはまた新しい扉を開いたと言えますね。
黄金比率を紹介したものの、枠にとらわれない表現ができるのがブレンドコーヒーです。
あなただけのコーヒーを是非表現してみてくださいね。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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