コーヒー豆の挽き目を変えたりお湯の注ぎ方を変えたりすればコーヒーの仕上がりは誰が飲んでも違いを感じることができます。
ですが調整が難しくなってしまうのも事実です。
この記事では「カリタウェーブドリッパー」を用いて誰でも簡単に味を変化させることのできるレシピを紹介しています。
難しい調整一切なしでたった1つ変えるだけで誰でもすぐに実践できる万能レシピです。
毎日3杯はコーヒーをハンドドリップしている筆者が考案する変芸自在なレシピで美味しいコーヒーを是非楽しんでくださいね。
ちなみに、ここで紹介するレシピはカリタウェーブドリッパーでなくとも応用は効きます。
扇形ドリッパーから円錐ドリッパーまであらゆるドリッパーで変化を感じられますが、もっとも扱いやすいのは「カリタウェーブドリッパー」です。
スタイリッシュな見た目と美味しいコーヒーをドリップできる「カリタ」さんのウェーブドリッパー。
プロバリスタも愛用する銅製モデルは熱伝導率も抜群で熱々のコーヒーがドリップ出来ますよ。
まだ持っていない方は是非この機会に手に取ってみてくださいね。
蒸らし湯量とドリッパーを外す時間だけでコントロールする変幻自在カリタウェーブレシピ
カリタウェーブドリッパーで全く同じコーヒー豆で酸味と苦味のバランスを変えることができます。
ここでは注いだお湯の量による違いをなくすために「タイマー」と「キッチンスケール」を用いて厳密に計測しています。
家でコーヒーを楽しむだけならここまで正確に量る必要はありませんよ。
<使用するコーヒー豆>
キリマンジャロAA(タンザニア)フルシティロースト(中深煎り)、12g、中挽き
<下準備>
ドリッパー:カリタウェーブドリッパー155
ペーパーフィルター:カリタウェーブフィルター155
お湯温度:83度
必ずペーパーフィルターにリンス(湯通し)すること
<酸味重視>
1投目:40mlを10秒で注いで30秒蒸らす
2投目:40秒から100ml(+60ml)までお湯を注ぐ
3投目:1分10秒から160ml(+60ml)までお湯を注ぐ
4投目:1分40秒から200ml(+40ml)までお湯を注ぐ
完成:1分50秒でコーヒードリッパーを外す
<苦味重視>
1投目:20mlを10秒で注いで30秒蒸らす
2投目:40秒から80ml(+60ml)までお湯を注ぐ
3投目:1分10秒から140ml(+60ml)までお湯を注ぐ
4投目:1分40秒から180ml(+40ml)までお湯を注ぐ
完成:2分20秒でコーヒードリッパーを外す
苦味と酸味の変化が比較しやすいよう、やや深く煎ったキリマンジャロを使用しています。
特にこれでなければいけないというレシピではありませんよ。
お好みのコーヒー豆で大丈夫です。
もし違いだけを知りたいという方あれば、ケニアのコーヒー豆で試してみると酸味と苦味の出方の違いがより顕著にわかりますよ。
蒸らしの湯量で変わるコーヒーの仕上がり
レシピを見比べてみると酸味重視と苦味重視で
・1投目(蒸らし)で注ぐ湯量
・最終的にドリッパーを外す時間
の2点に違いがあるだけでその他は全く同じであることがわかります。
ドリッパーを外す時間はコーヒーの抽出量を合わせるためです。
濃い・薄いは変わりますが、そこまで重要ではありません。
重要なのは1投目の湯量を調整することで「ドリッパー内の湯量」が変わることなんです。
ドリッパー内の湯量が変わるとコーヒー豆と接するお湯の量が変わります。
すると浸透圧(しんとうあつ)によって抽出されるコーヒー成分に違いが出てくるんです。
※浸透圧(しんとうあつ):濃度の異なる2種類の液体を隣り合わせで置いておくと同じ濃度になる物理現象。ザックリ紹介。
1投目の湯量を多くしてドリッパー内に残る湯量も多くすると酸味が際立ち、少なくすると苦みやコクの強いコーヒーになるんです。
コーヒー豆とお湯が接している時間が長くなれば長くなるほど深いエキス(苦みやエグ味など)まで抽出できそうですが、実はそうでもないんですよね。
注いだお湯がドリップされたらまた注ぐという作業を多くすればするほど深い部分までドリップされます。
(ネガティブな要素もドリップされやすくなります)
1投目の湯量を調整するだけなら用意する道具もコーヒー豆も挽き目も同じで、使うお湯もたった20mlしか変わらりません。
たったこれだけのことで酸味を強く引き立てたり苦み・コクのある深いコーヒーに変えられちゃうんです。
好みで淹れ分けられるので是非活用してみてくださいね。
カリタウェーブドリッパーがちょうどいい理由
蒸らし(1投目)の湯量を調整して酸味と苦味のバランスが変わるのはどのドリッパーを用いても同様です。
ですが、もっともバランスを調整しやすいのは「カリタウェーブドリッパー」でした。
扇形ドリッパーでは1投目でコーヒー豆全体にお湯を均等に注ぐのが難しく、V60やコーノの円錐型では抜けが速すぎて多く注いでもドリッパー内に思ったほどの湯量が残りません。
カリタウェーブ特有の丸く厚みのあるコーヒー豆の層が、お湯を注ぐ表面積を小さくさせます。
すると必然的にお湯を均等に注ぎやすくなり、多く注いでも少なく注いでも上手く蒸らすことができるんです。
もちろん注湯技術を磨けばどんな形状のドリッパーでも均等に蒸らすことができます。
実際にいくつもドリッパーを持つ筆者が試してみて、すべてのドリッパーで変化を感じることができました。
それでも技量を必要とせずに美味しく淹れ分けることができるのは「カリタウェーブドリッパー」ですよ。
1投目の湯量を調整するだけで軽めのコーヒーから深みのあるコーヒーまで変化させることができるレシピ。
ぜひ試してみてくださいね。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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