荷物を出来るだけ少なくしたいアウトドアシーンでコーヒーを楽しむなら、重くてかさばるコーヒーポットはできれば持って行きたくないものです。
軽量でありながらさまざまな用途に使うことのできる”直火にかけられるマグカップ”でお湯を沸かし、そのままコーヒーをドリップすれば荷物は減らすことができますね。
「D’s CAFE Style」のonoDです。
この記事ではアウトドアでコーヒーをドリップすることを想定して、アルコールストーブで火にかけてお湯を沸かしたチタン製マグカップから直接コーヒーをドリップしています。
使い慣れたコーヒーポットでお湯を注ぐ場合との違いについて紹介しているので、
「アウトドアでコーヒーを楽しみたいけども荷物は減らしたい。」
といった方のコーヒーの楽しみ方の参考にしてくださいね。
ちなみに、普段の私のように
「ある程度の荷物になるのは問題ない!できるだけクオリティの高いコーヒーを楽しみたい!!」
という方には、焚火に直接放り込んでお湯を沸かすことのでき、なおかつお湯を注ぎやすい形状をしているホーロー製コーヒーポット
「Kalita コーヒー達人・ペリカン 1L」
がおススメです。
ホーロー製なので割れる心配はありますが、焚火に直接放り込んでも使用可能で細いお湯から太いお湯まで自由自在に操れる素晴らしいコーヒーポットをアウトドアに持って行っています。
珈琲豆から挽いてコーヒーをドリップするのに必要な道具
屋外でコーヒーを手軽に楽しもうと考えれば、ドリップバッグコーヒーやインスタントコーヒーが必要なものが少なく手軽で楽です。
ある程度こだわってコーヒーを楽しもうとするとそれなりに必要な道具が出てきます。
コーヒーを珈琲豆から挽いて淹れるのに必要な道具として
・珈琲豆(一人分10gほど)
・コーヒーミル(珈琲豆を挽く道具)
・ドリッパー(コーヒーをドリップする道具)
・ペーパーフィルター(コーヒーをドリップする道具)
・マグカップ(コーヒーを飲む道具)
などが挙げられ、さらにお湯を沸かす道具が必要になります。
お湯を沸かす道具としてはガスバーナーや固形燃料もありますが、今回はアルコールストーブを使用してアウトドア感をより強くしてみます。
・アルコールストーブ
・ゴトク(アルコールストーブ上に直接ポットなど置くことは基本的にできません)
・燃料となるアルコール
・ライターやガストーチ(アルコールに着火する道具)
・お湯を沸かすマグカップやコーヒーポット(一人分に150~200ccほどのお湯が必要)
並べてみると、、、
意外と荷物が多くてかさばりますね。
アウトドアで使用するA4サイズ(297mm × 210mm)のコンパクトテーブルには収まっていません。
できるだけ荷物を減らしたい”ミニマル志向”の方にはちょっと多すぎると感じるかもしれませんね。
実はこれでも荷物は削っている方なんですよ?
というのも今回は、
”お湯を沸かす道具とお湯を注ぐ道具”
として「チタン製マグカップ300ml」を用意しています。
コーヒー1杯程度のお湯を沸かすには十分ですよ。
ただし、ステンレス製でもチタン製でも問題ありませんが直接火にかけるので”必ずシングル構造のマグカップ”を用意してくださいね。
喫茶店などではお湯を沸かす道具と珈琲豆にお湯を注ぐ道具は別で用意していることが多いです。
私も普段は、ティファールでお湯を沸かして常温のコーヒーポットにお湯を移し替えてからコーヒーをドリップしています。
コーヒーのドリップに適するお湯温度は80~94度ほどの範囲で、沸騰してすぐの100度ではコーヒーをドリップするのに適していません。
そこで別の容器にお湯を移すことでお湯温度が低下してちょうどいいぐらいの湯温のお湯を確保することができるんですよね。
コーヒーを淹れる道具の中でもコーヒーポットはかなり重くて大きい部類になるので今回はあえて、コーヒーポットを使用せずにコーヒーを淹れてみます。
コーヒーポットの一番の利点はお湯を注ぎやすい注ぎ口の形状ですが、お湯を注ぐことを目的としないマグカップから直接お湯を注いでも美味しいコーヒーが楽しめるかどうかを試していきましょう。
ちなみに、よりミニマルにコーヒーを楽しみたいのであれば”あらかじめ珈琲豆を挽いて持って行く”のもおススメですね。
珈琲豆を挽くコーヒーミルも重くてかさばるものですので、あらかじめ珈琲豆を挽いていけばかなりの軽量化ができます。
もっともそこまで軽量化を求めるのであれば「ドリップバッグコーヒーを持って行けばいい」という話になってきますので、あくまで今回は「アウトドアで挽きたて淹れたてのコーヒーを楽しむ!」というコンセプトで試していきますよ。
お湯を沸かしてコーヒーをドリップする準備をする
美味しい挽きたてコーヒーを楽しむにもお湯を沸かしてる間に珈琲豆を挽いておきます。
水は300mlのマグカップの8割程度。
だいたい240ccといったところですね。
さっそくアルコールストーブに火を付けてお湯を沸かしていきましょう。
アルコールにガストーチで着火し、30秒ほどで本燃焼が開始されます。
私が愛用している『EVERNEW(エバニュー)』さんのチタンアルコールストーブは燃焼穴が2段に配置されているのでゴトクなしでも直接マグカップを置けます。
ただしメーカーが推奨しているわけではないので自己責任ですけどね。
240ccの水が沸騰するまでに5分30秒ほど時間がかかりますので、その間に珈琲豆を挽いてしまいます。
今回は「マンデリン(フレンチロースト)」12gを用いて100%マンデリンコーヒーを楽しんでみましょう。
マンデリンは好き・嫌いがはっきりと分かれるコーヒーですので、お好みの珈琲豆を用意してくださいね。
(ブレンドに使用していていつも余りがちになるマンデリン。。。嫌いじゃないんですけどねぇ。)
手挽きコーヒーミルでゴリゴリと「中挽き(1~2mm)」に挽いてドリッパーにセットします。
お湯が沸くのを待っている間に珈琲豆を挽いておくと効率的でちょうど良いですね。
5分って短いようで結構あるので余裕をもって珈琲豆が挽けますよ。
・・・お。
お湯が沸騰したみたいですね。
マグカップの持ち手も熱々になっているので素手では触らないようにして火からおろします。
お湯も沸騰したのでこのままドリップ開始。。。
というわけではなく、沸騰してすぐのお湯はコーヒーのドリップには向かないので2~3分ほど待ってお湯を少し冷まします。
参考にですが、2分30秒待つと89.8度までお湯温度が下がりました。
(室温22.8度)
温度計をアウトドアに持って行くことは少ないでしょうが、自宅にあるとけっこう便利ですよ。
ちなみに、私はアウトドアにも温度計を持って行ってお湯温度を測りながらコーヒーを楽しむこともしばしばあります。
荷物が多くなろうがなんだろうが、珈琲器具やコーヒーを楽しむためなら気にしません。
お湯温度を測ってる横でアルコールストーブが燃え盛っていますが、エバニューさんのチタンアルコールストーブには蓋がないので燃え尽きるまで放置です。
もったいないなんて言わずに使い切る”漢前”な気概もたまには必要なんです。
さて、やっと本日の本題で「マグカップから直接ドリップするとどうなるのか?」ですね。
マグカップから直接ドリップは出来なくはないけどコントロールが難しい
さっそく珈琲豆にお湯を少量注いで珈琲豆を蒸らしていきましょ。
おぉう。。。結構難しいな。
お湯を注ぐことに特化しているコーヒーポットとは異なり細くお湯を注ぐことが難しい。
飲み物を飲むことを前提に作られてるマグカップなので当たり前と言えば当たり前ですが。。。
なんだかんだ頑張ってうまい具合に蒸らしの一投目ができました。
コツは”マグカップを一気に傾け過ぎないこと”ですね。
30秒ほど蒸らしてしっかりと珈琲豆とお湯を馴染ませたらコーヒーをドリップしていきましょう。
右手でお湯を注ぎつつ左手で撮影しましたが、お湯のコントロールが難しいですね。
とはいえ、使用しているコーヒードリッパーは「珈琲考具 ステンレスドリッパー」です。
公式で1点にお湯を注ぎ続けるドリップ方法を紹介してるぐらいなので、多少お湯がブレてもそこまでコーヒーの仕上がりに影響を及ぼさないアウトドア向きのドリッパーです。
動画を観ていただけるとわかるとおり、1点だけにお湯を注ごうとしてもマグカップの口から離れたお湯はぶれやすく、円を描いて注ごうにも中々思ったところにお湯を注げませんでしたが。
無風の室内でコレですので、風のある屋外などでは風防などでお湯を守らないとブレブレでこぼしますよ。
コーヒーをドリップしている最中に気付いたのですが、マグカップはドバっと一気にお湯を注ぐのは得意なので一度にお湯を注いで問題ない浸漬式のドリッパーと相性が抜群に良さそうですね。
耐熱ガラスで有名な『HARIO(ハリオ)』さんから発売されている「浸漬式ドリッパー スイッチ」とすこぶる相性が良さそうです。
珈琲豆をお湯に浸して抽出を待ち、その名の通りスイッチを押すと一気にコーヒーがドリップされていく仕組みです。
そのため、お湯を注ぐ際に繊細なコントロールを一切必要としないためにマグカップから直接お湯を注ぐのに相性抜群です。
その代わりと言っては何ですが、本体が大きめなのでコーヒードリッパーとしてはかさばります。
マグカップから直接ドリップするとコーヒーポット以上に風の影響を受ける
ブレブレなコーヒードリップでしたが淹れたコーヒーを一口飲んでみると、
「あ、美味しい。。。」
と感じました。
私の腕というよりも素晴らしい珈琲器具と珈琲豆が9割ですけどね。
マグカップから直接お湯を注いでコーヒーをドリップするのは問題なくできます。
が、
風の影響は凄まじく大きいですね。
コーヒーポットでお湯を注いでも風の影響はもちろんありますが、マグカップからお湯を注ぐ場合はその比ではないです。
だって無風の室内でもこれだもの。
慣れれば幾分かはマシになるでしょうが、私個人的には
「だったらコーヒーポットを持って言った方が幸せじゃない?」
と感じるので、私ならばコーヒーポットを持って行きます。
コーヒー自体は美味しく仕上がるので気分の問題なんですけどね。
まとめ
マグカップでお湯を沸かして直接コーヒーをドリップするのは出来なくはありません。
ですが、お湯を繊細に注ぐコントロールは極めて難しく風の影響がなくてもブレます。
風が吹いている屋外ならばモロに影響を受けてまともにお湯を注げない可能性だって十分ありますね。
それでも荷物の軽量化は出来るので、荷物を極力減らしたい場合にはオススメです。
荷物の軽量化を重視するならば
・珈琲豆を事前に挽いていきコーヒーミルを持って行かない
・注湯がブレても問題ない珈琲器具を持って行く
などの工夫をする事で軽量化を測りながら美味しいコーヒーを楽しむことはできそうです。
コーヒーは挽きたてを淹れてすぐに飲むのが一番美味しいのは間違いないので、コーヒーミルは持って行きたいところ。
今回私が使用していたコーヒードリッパーはアウトドアでもガシガシ使用できる「珈琲考具 ステンレスドリッパー」で、公式でお湯を一点だけに注湯するドリップを紹介しています。
洗い易く乾きやすいのでアウトドア向きと言えるドリッパーで、注湯がブレてもある程度コーヒードリッパー側がカバーしてくれます。
他にも、注湯がブレても問題ない「浸漬式のコーヒードリッパー」などはさらに相性抜群ですね。
ハリオさんの「浸漬式ドリッパー スイッチ」はまさに理想的なドリッパーかもしれませんが、ドリッパー自体が大きくなるのは要相談ですね。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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