珈琲考具のステンレスドリッパーは抽出速度がゆっくり。
多めのお湯を注いでもコーヒーのドリップがゆっくりなので、お湯と珈琲豆が接してい時間が長い。
「D’s CAFE Style」のonoDです。
燕三条市でモノづくりをしている『下村企販』さんのコーヒーブランド「珈琲考具」。
ステンレスの針金を折り曲げて組み合わせたようないかにも抽出速度が速そうな形状をしているステンレスドリッパーですが、実際の抽出速度はかなりゆっくり。
抽出速度がゆっくりなのでドリッパー内にお湯が残っている時間が長く、珈琲豆とお湯が接している時間が長くなります。
「透過式」のドリッパーでありながら「浸漬式」のような味わいのコーヒーが楽しめますよ。
ちなみに、スッキリとしたコーヒーが”特に好み”という方であれば、珈琲考具ステンレスドリッパーよりも「CAFEC フラワードリッパー」をおススメしますよ。
『三洋産業』さんが展開するコーヒーブランド「CAFEC」のフラワードリッパーは、抽出穴が大きいので抽出速度が極めて速く、すっきりとしたコーヒーに仕上げやすいです。
珈琲考具のステンレスドリッパーは絶対的な抽出速度こそフラワードリッパーには及びませんが、ドリッパー自体が抽出速度をある程度コントロールしてくれるのでコーヒーの仕上がりを安定させやすいです。
初めて購入した円錐型ドリッパー「珈琲考具 ステンレスドリッパー」
珈琲考具のステンレスドリッパーは私が初めて購入した”円錐型ドリッパー”なので思い入れがある。
それまでは台形(扇形)型の「Melitta(メリタ) アロマフィルター」をずっと使っていた。
<Melitta(メリタ) アロマフィルター>
必要分のお湯を注いだらコーヒーが仕上がる手軽なドリッパーだけども、コーヒーにだんだん興味が出てきてたので円錐型ドリッパーを新しく購入しようと色々調べ始めた頃。
円錐型ドリッパーと言えばハリオのV60やKONO名門フィルターが有名で、CAFECフラワードリッパーやORIGAMIあたりは見た目もお洒落。
そんな中ステンレスの針金を折り曲げて組み合わせたようなスッケスケの見た目が目を惹いたのが
「珈琲考具 ステンレスドリッパー」
当時(2020年8月)は取扱店舗が少なく、ネット通販でもAmazonでは取り扱ってなかった。
※2021年7月現在はAmazonでも購入可能
あまり人と被らないものを試してみたかったのもあって購入。
使い始めてから1年程経過した。
「珈琲考具 ステンレスドリッパー」はとにかくスッケスケ。
ホント針金を組み合わせただけって感じ。
が、加工精度が高いのでそのあたりは金属加工で有名な燕三条市の職人さん手作りの「Made in Japan」。
ステンレス製だけあって安価なプラスチック製ドリッパーとは一線を画すオーラを放ってるよ。
「珈琲考具:珈琲の器具について真摯に考えて作っている。」っていうブランドの名前も良いよね。
「珈琲考具 ステンレスドリッパー」のあとに「KONO 名門フィルター」と「CAFEC フラワードリッパー有田焼」を購入したけど、それぞれ特徴が違ってそれぞれ良い。
けども、正直言って円錐型ドリッパーは種類が多いけど何を選んでもそこまでの違いは出ない気はしてくる。。。
(怒らないでね。)
「珈琲考具 ステンレスドリッパー」は抽出速度がゆっくり
「見た目がスッケスケだから抽出速度は速い!」
って勝手に勘違いしてた1年前。
初めて購入したのが「珈琲考具 ステンレスドリッパー」だから購入してすぐは比較も何もできないから仕方ないっちゃ仕方ないけど、空気の抜けが良さそうだから抽出速度も速いって勘違いしてたよね。
2021年7月現在で私は
・珈琲考具 ステンレスドリッパー
・KONO 名門フィルター
・CAFEC フラワードリッパー有田焼
3つの円錐型ドリッパーを所有してるけども、抽出速度としては
①CAFEC フラワードリッパー有田焼(最速)
②KONO 名門フィルター
③珈琲考具 ステンレスドリッパー(最遅)
といった順番で珈琲考具のステンレスドリッパーの抽出速度は一番遅い。
見た目はスケスケですんごい速そうなんだけどね。
所有してる円錐型ドリッパー3種の中で”もっとも抽出穴が小さい”のが「珈琲考具 ステンレスドリッパー」なんだよね。
「抽出穴が小さい = 抽出速度が遅い」
っていうのはあまり議論されないけども、あると思うよ。
やってみればわかるけども、壁部が平らに覆われているKONO名門フィルターの抽出速度がそこまでゆっくりじゃないってところからもわかる。
調べればたいていのことは検索できる世の中だけども”先入観”って怖いよね。
珈琲考具で紹介しているのは1点集中注湯
珈琲考具ではお湯を1点に注いでコーヒーを抽出するお湯の注ぎ方を紹介してる。
お湯を1点に注いだとしてもお湯が全体に浸透してくから珈琲豆全体からコーヒーを抽出できるとのこと。
確かに美味しいコーヒーは仕上がる。
けども、個人的には1点集中注湯からゆっくりとお湯を回した方が美味しい気がするよ。
実際に抽出してみましょ。
レシピは以下の通り。
オリジナル深煎りブレンド
挽き目 :中挽き
珈琲豆 :23g
お湯温度:86度
抽出量 :300cc
抽出時間は3分以内で終えるってことだけ決めてるけども厳密には未定。
蒸らし時間は40秒。
まずは挽いた珈琲豆をドリッパーにセット。
これはどんなドリッパーでも変わらないし、円錐型ドリッパーで使用するペーパーフィルターは紙の匂いが少ないものが多いのでリンス(湯通し)は必要ないかな。
お湯を珈琲豆の表面全体に注いで蒸らす。
今回は2人分300ccのコーヒーを抽出するために23gの珈琲豆を使用してる。
蒸らしに約35gのお湯を注いだけども、
他の円錐型ドリッパーに比べて下から垂れてくるお湯が少ない。
40秒ほど蒸らしてる間に垂れてきたお湯はかなり少ない方だね。
蒸らしが終わったら1点集中注湯からゆっくりと回してみる。
下の動画のような感じ。
確かに1点に注ぎ続けてもコーヒーは抽出できるんだけども、お湯の通り道が出来て素通りする感じなんだよね。
てことで徐々にお湯を注いく範囲を広げてくと全体からまんべんなくコーヒーが抽出できるよ。
ゆっくりじゃなくて素早く回すことで珈琲豆が攪拌され、より強くコーヒーが抽出されるのもポイントだね。
今回の最終的な抽出時間は3分20秒でした。
やっぱり抽出速度がゆっくりだね。珈琲考具のステンレスドリッパーは。
抽出速度がゆっくりということは、それだけドリッパー内で珈琲豆とお湯が接してる時間が長くなるということ。
お湯がどんどん抜けていきスッキリとクリアなコーヒーに仕上がるのがペーパードリップに代表される「透過式」だけども、珈琲豆をお湯に漬け込んで抽出する「浸漬式」に近い味わいかな。
珈琲豆に漬け込んだままにしとくと雑味が混じったりするけども、そこははやりペーパードリップ。
雑味は感じないよ。
お湯を素早く回して珈琲豆をたくさん攪拌させたら雑味も強く出るかも。
浸漬式に近い仕上がりで抽出速度は速められない「珈琲考具 ステンレスドリッパー」
「透過式」の円錐型ドリッパーでありながら「浸漬式」のようなコーヒーに仕上がる「珈琲考具 ステンレスドリッパー」
見た目のスケスケ具合に反して抽出速度はかなりゆっくりだからこその特徴だね。
抽出し終えた珈琲豆を覗いてみると、中心部に深い穴が空いてるのがわかる。
1点集中注湯を行うとこんな感じの形状になる。
途中からお湯を回して注ぐ範囲を広げたとはいえ、20秒も1点に集中してお湯を注いでいればこうなるもの。
より広い範囲にお湯を注げばペーパーフィルターの壁部に薄い層だけが出来上がって綺麗な抽出ができる。
かなり扱いやすいコーヒードリッパーなのは間違いない。
ただし、
「絶対的な抽出速度は速められない」
ということだけは念頭に置いておいたほうが良い。
どれだけお湯を注いだとしても抽出速度は一定でゆっくり目になる。
抜けの良い「CAFEC フラワードリッパー」よりも素早くドリップすることはできないので
「よりスッキリかつクリアなコーヒーを楽しみたい!」
といった場合にはあまり適さない。
抽出速度がゆっくりということは、乱暴にお湯を注いだとしてもコーヒーの抽出が安定するということなので”安定したコーヒーを楽しみたい”って場合にはおススメ。
ちなみに私は最近、「珈琲考具 ステンレスドリッパー」はあまり使用していない。
安定したコーヒーを楽しめるっていう利点はあるけども、個人的に安定したコーヒーは「Kalita ウェーブドリッパー」で楽しんでいる。
見た目も銅製で華やか。
なおかつ同じく燕三条市の職人手作りの「Made in Japan」。
使用するペーパーフィルターの違いはあるけども、見た目の華やかさと所有感から「Kalita ウェーブドリッパー」ばっかり使用している今日この頃。
コチラもドリッパーの特性上「浸漬式」に近くなる。
ここら辺はやっぱり見た目の好みの問題だよね。
決して「珈琲考具 ステンレスドリッパー」が劣っているといったことではないのであしからず。
(抽出速度はステンレスドリッパーの方がゆっくり)
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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