2020年12月2日。
12月もスタートして2日目です。
今月は熊本へフライトする予定で、向こうで楽しむコーヒーを淹れるために
「どの珈琲器具を持っていこうか?」
と色々シミュレーションしながら思案中です。
<昨日の朝ぼんやりと公園で思案中>
山奥でキャンプするわけではないので、アウトドアな感じのものは持っていく必要はないです。
1泊するだけですからね。
「D’s CAFE Style」のonoDです。
本日はお歳暮でいただいたフィリピン産珈琲豆のうち、フィリピンの代表的なコーヒーを楽しんでいきます。
BARAKO(フィリピン産リベリカ種)
本日は
「フィリピンのコーヒーと言えばコレ!」
と言われるぐらいにフィリピンを代表する「バラココーヒー」をいただいていきます。
『Zoby’s Choice』さんの「BARAKO(バラコ)」
特に焙煎度は記載されていないようですが、袋からのぞく黒い珈琲豆はかなり深煎り(フレンチローストからイタリアンロースト)ですね。
袋を開けると、香ばしく焼かれた海外お菓子の原材料のような香りが漂ってきます。
若干クセがあるような香りも混ざっていますね。
「BARAKO(バラコ)」の珈琲豆をよく見てみましょう。
大きさは不揃いで大ぶりな豆から小ぶりな豆まで混ざっています。
大ぶりな豆ほどオレンジがかった色をしていて小ぶりな豆ほど黒々としています。
焙煎度もばらつきがありそうですね。
また、手に持ってみるとかなり軽量です。
指でもつぶせるぐらいに”スッカスカ”で、そうとう深く煎られてそうですね。
ご存知のとおり、環境に順応しやすく栽培しやすい一方で病気に弱く「アラビカ種」に味が劣るのが「リベリカ種」と言われています。
日本国内で「リベリカ種」のコーヒーはめったにお目にかかれないので、本当に「リベリカ種はアラビカ種に劣るのか?」実際に飲んで確かめるのが楽しみですね。
ちなみに、もう一ついただいた「アラビカ種」のフィリピン産珈琲豆「SAGADA(サガダ)」についてもレビューを書いています。
良ければそちらも参考にして違いを比較してみてくださいね。
バランスよくコーヒーを抽出る「Bright」でポテンシャルを確かめる
そうとうに深く煎られている「BARAKO(バラコ)」なので、まずは珈琲豆の持つポテンシャルを全体的にバランスよく引き出す「Bright」でどんな珈琲豆なのかを味わっていきます。
「Bright」
挽き目 :中挽き
珈琲豆 :12g
お湯温度:86度
抽出時間:2分10秒(蒸らし時間30秒含む)
抽出量 :約180cc
使用するコーヒードリッパーは総合珈琲器具メーカーの老舗『Kalita(カリタ)』さんの銅製カリタウェーブ「WDC-155」を使用していきます。
コーヒードリッパーがコーヒーを抽出する速度をコントロールしてくれるのでとっても使い易く、見た目も銅の輝きで華やかでお気に入りのコーヒードリッパーです。
さっそくお湯を沸かしながら珈琲豆を計量していきましょう。
ジャスト「12g」で計量できた珈琲豆をしっかりと挽いておきます。
お湯が沸いたらコーヒーポットからカリタウェーブの特徴的なペーパーフィルター「ウェーブフィルター」にお湯を通してリンスしておきます。
「BARAKO(バラコ)」の袋を開けた瞬間に感じた若干クセのある香りが、紙の匂いの強いウェーブフィルターの匂いと合わさると
あまり良い結果を生みそうになかったのでしっかりとお湯を通して紙の匂いを取り除いておきます。
挽いた珈琲豆を一気にセット。
カリタウェーブの皿部分を軽くトントンして
珈琲豆を平らにならして準備完了です。
コーヒーポット内のお湯温度が「86.5度」ぐらいになったら1投目開始です。
・・・お湯を注いでも珈琲豆が膨らみませんね。
膨らむから良い珈琲豆ということでは決してないですが、なんだか寂しいです。
30秒ほど蒸らしたら2投目開始です。
細かな泡が出ているので灰汁は発生しているようです。
ゆっくりと確実にお湯を注いでコーヒーを抽出していきましょう。
蒸らしのために注いだ1投目と合わせて100gほどのお湯を注いだら一度注湯を止めて、カリタウェーブ内の珈琲豆を落ち着かせたら3投目開始です。
灰汁の発生もすぐに収まったので、2投目と3投目であまり変化はありませんね。
お湯を合計240gほど注いだたら目的の抽出量までコーヒーが抽出されるのを待って
カリタウェーブ内にお湯が残っている内に外したら抽出完了です。
かなり黒々としたコーヒーが抽出されましたね。
バランス重視の「Bright」で抽出した割にはかなり濃厚なコーヒーになっていそうです。
若干クセのあった香りも特に気にならなくなっていました。
代わりにチョコレートのようなほのかに甘い香りが漂ってきます。
コーヒーサーバーからコーヒーカップに注いだら
完成です。
甘い香りとは裏腹に酸味や甘味は皆無でコクと苦味が強い。何かもの足りないコーヒー
淹れ上がった「BARAKO(バラコ)」コーヒーからは
「ほのかにチョコレートのような甘い香り」が漂ってきます。
苦味と重厚感で有名なバラココーヒーですが、香りから味を想像すると甘味もありそうな感じがしますね。
それでは一口いただいてみましょう。
・・・苦い。
とにかく苦い。
コクもありますがなによりも苦味を感じます。
チョコレートのような甘い香りとは裏腹に、酸味や甘味といった類はいっさい感じず”とにかく苦味だけが強調されたようなコーヒー”です。
好き嫌いがハッキリ分かれそうなコーヒーですね。
「苦味のコーヒーが好み」
といったハードボイルドな方向けのコーヒーなのかもしれませんが、
”何か一つもの足りない”ような感じがするんですよね。。。
「リベリカ種はアラビカ種に比べてに劣る」
と言われるのは有名な話ですが確かにその通りなのかもしれません。
「苦いからダメ」
ということでは決してなく、苦味の中にももう一つ違った種類の苦味があって複雑的な苦みを感じたいところです。
ストレートで単一的な苦味しか感じないために”何か一つもの足りない”と感じるんですよね。
この”もの足りなさ”こそが「アラビカ種」にはあって「リベリカ種」にはない何かなのかもしれません。
さて、ストレートで飲みきるにはonoD個人としてはちょっと厳しいところ。
ストレートで飲まなければいいだけの話ですよね。
もっとも簡単なのは牛乳で割った「カフォ・オ・レ」などのアレンジコーヒーにしてしまう方法。
かんり苦味の強いコーヒーですので牛乳のまろやかさと相まっていい塩梅の「カフォ・オ・レ」になりそうです。
日本ではほぼ流通することのないフィリピン産「リベリカ種」を生まれて初めて飲みましたが、個人的にはやはり飲みやすさという点で「アラビカ種」に軍配が上がりますね。
同じフィリピン産の珈琲豆でもアラビカ種の「SAGADA(サガダ)」は真逆ともいえる珈琲豆です。
リベリカ種が悪いということでは決してなくて、結局はどのように楽しむかということだと思います。
アレンジコーヒーにしても良し。
なんだったら苦味の弱い珈琲豆とブレンドしてみるのも面白そうです。
苦味以外の個性がほとんどない「BARAKO(バラコ)」は、ブレンド珈琲豆としては非常に優秀かもしれませんね。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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