重厚なギアを多用するお洒落キャンパーの間で大人気な奥京都のガレージブランドSomAbito。
シングルバーナーの風防兼五徳として利用する「SOMAnoGOTOKU」はデザイン性に優れますよね。
しかし注目されているわりにはレビューが圧倒的に少ないので
「SOTO以外のシングルバーナーには装着できないの?」
「使い勝手がいまいちわからない。。。」
という方も多いのではないのでしょうか?
そこでこの記事では、実際に使用したサイズ感や装着できるシングルバーナー、使い勝手などについて詳しく紹介していますよ。
SomAbito「SOMAnoGOTOKU」が気になっている方には知りたいであろう情報をたっぷりとお届けします。
是非最後まで読み進めてくださいね。
SOMAnoGOTOKUのスペックと装着できるシングルバーナー
SOMAnoGOTOKUはシングルバーナーに載せて使用する風防兼五徳です。
蜘蛛の巣状のワイヤー五徳と側面のロゴのくり抜きが最高にカッコいいですよね。
公式にスペックなどは発表されていないので、私の所有品を採寸しました。
SomAbito『SOMAnoGOTOKU』スペック
幅 :14.5cm
高さ:5.5cm
重さ:328g
材質:鉄?(未公表)
価格:\9,350
※個体差で若干の誤差はあるかもしれません。
装着できるシングルバーナーはSomAbito公式ホームページやInstagramで紹介している通り
・SOTO「レギュレーターストーブ ST-310」
・SOTO「レギュレーターストーブ FUSION ST-330」
に装着できます。
OD缶シングルバーナーでは
・PRIMUS「153ウルトラバーナー P-153」
に装着できることを確認しています。
他にも装着できるシングルバーナーの条件としては
✅十字型の五徳であること
✅五徳1本の幅が0.4cm以下であること
✅バーナーヘッド径が4.5cm以下であること
以上の条件にあったシングルバーナーであれば装着できますよ。
バーナーヘッドは4.5cm以上でもST-330(径6.1cm)のように”全炎口型ですり鉢状”であれば装着は可能です。
SOMAnoGOTOKU底部に炎が直接当たるので注意してくださいね。
十字型の五徳であればすべてのシングルバーナーに装着できるかと装着しにくかったり装着不可なものもあります。
展開すると十字型の五徳になる
・Fore Winds「マイクロキャンプストーブ FW-MS01」
にも装着して使っていましたが、
①SOMAnoGOTOKUをやや斜めにしながら装着する必要がある
②点火スイッチを押しても着火しない時がある
という不満点がありました。
使えないということはないですが、五徳を互い違いに折りたたんで収納する構造のために若干のズレが生じます。
そのため慣れないうちは装着に手間取ります。
点火スイッチを押しても着火しなかったのは寒く風の強い日でしたが、SOMAnoGOTOKUを外した状態であれば問題なく着火できました。
気温の高い日であればSOMAnoGOTOKUを装着していて着火できますよ。
寒い日でも点火した後にSOMAnoGOTOKUを載せるのであれば問題ないです。
余談ですが、snow peakの「ギガパワーストーブ 地」もマイクロキャンプストーブと同様の五徳機構を搭載しています。
点火スイッチを押しても着火する・しないは不明ですが、SOMAnoGOTOKUを装着するには若干工夫が必要だと思いますよ。
使用時の注意点は?
SOMAnoGOTOKUを載せるシングルバーナーによっては耐荷重が変わります。
意外と知られていないかもしれませんが、SOMAnoGOTOKUはシングルバーナーの五徳部分に載っているわけではないんですよ。
組み合わせて使われている方が一番多いであろうSOTO「レギュレーターストーブ ST-310」が一番わかりやすいです。
SOMAnoGOTOKUが本来の五徳に載っておらずバーナーヘッド下の金属パーツで支えられているのがわかりますよね。
荷重は全てバーナーヘッド下のパーツにかかるんです。
SOTOさんとしてもそのような使い方は想定していないはずなので、どれぐらいの重さまで耐えられるかは不明です。
重さ1kgを超えるロッジの8インチスキレットでステーキを焼いても歪んだりはしませんでしたが、本来の使い方ではないことを念頭においてください。
当然ながら、メーカーさんは保証してくれませんよ。
また、当たり前ですがバーナー使用時はキンキンに熱くなります。
SomAbitoさんからもST-340用の風防兼五徳『SOMAnoGOTOKU_S40』の説明には
「20分以上の連続使用はおやめください。」
と注意喚起されています。
『SOMAnoGOTOKU』でも連続使用は控えた方が良いでしょう。
かなり頑丈なつくりなのは間違いありませんが、材質は公表されていません。
使用してるとサビも出ることから、おそらく「鉄製」だと推測されます。
強火で使うと炎の当たっているところは真っ赤に変色します。
(中火程度で200mlの湯沸かしなら変色しない)
湯沸かしでお湯が沸いたので火を消しても、SOMAnoGOTOKUと接している部分は30秒ほど沸騰し続けます。
バーナーの五徳が手で触れるぐらいまで冷めてもSOMAnoGOTOKUは熱いままです。
それだけ蓄熱性が高いんです。
触る場合には皮手袋を着用するなど取り扱いには十分注意してくださいね。
家の中でもアウトドアでもガシガシ使っていますが、壊れそうな気配は一向に感じられませんよ。
使用している内に表面が剥がれたりしましたが、酸化膜が剥がれただけでしょう。
見た目こそ独特なデザイン性ですが作りはシンプルでとにかく頑丈です。
個人的にサビてた方がカッコいいように見えるのでどんどんサビてほしいです。
どうしてもサビるのが嫌だという方はスキレット同様に「シーズニング」を施すと防止できると思いますよ。
スタッキングはできる?
直径が14.5cm、高さ5.5cm以上のクッカーにスタッキングすることは可能です。
スタッキング自体は可能ですが、何か別の収納袋に入れることを推奨します。
SOMAnoGOTOKUはその構造上、分解や折り畳みをすることはできません。
そのためスタッキングできるクッカー自体も大きくなります。
一応、EVERNEWの「Ti U.L.Pot 1300(径15cm)」にすっぽりと収まります。
添付写真は旧型のチタンクッカーですが、新型も同サイズの為スタッキング可能ですよ。
移動中に八角形の角の部分が当たりますので、クッカーにキズが付きやすいです。
もしスタッキングするならば何かで覆って保護した方が良いですね。
上部に2cmほどの空間ができますが、折り畳みカトラリーなどの小さなものも入れられます。
残念ながらST-310は収まりません。
もっと大きいサイズのクッカーであれば余裕をもってスタッキングできるでしょうが、重量と占有スペースが大きいですね。
SOMAnoGOTOKU内部に物を入れることもできますが、取り出しにくいので現実的ではありません。
私はスタッキングせずに
・SOMAnoGOTOKU
・レギュレーターストーブ ST-310
・CB缶×2
・風防
をDuluth Pack「グラブンゴー ラージ」にまとめて収納しています。
CB缶1本をコーヒーミルにして持ち運ぶこともできてかなり便利ですよ。
現在グラブンゴーは正規取扱店UPIさんでレギュラーサイズの取り扱いしかないようです。
(2023年2月現在)
限定仕様などでラージサイズがネットでも購入できる機会はありますが、すぐに売り切れてしまいます。
かといってUPIさん以外で購入するとかなり高額になってしまいます。
UPI表参道店などの実店舗へ足を運ぶとネットでは取り扱いのない商品も在庫がある可能性があります。
近場へ足を運んだ際は是非訪問してみてくださいね。
グラブンゴーのラージサイズ以外では
「幅25cm、高さ15cm、奥行き12cm」
ほどの収納スペースがあればシングルバーナーセットをひとまとめに持ち運ぶことができますよ。
ST-310にSOMAnoGOTOKUを装着!
SomAbitoさんの公式ページには
五徳がワイヤー型のシングルバーナーの風防兼五徳として使用できます。
長時間の煮込みなどは熱を確認しながらお使いください。
と数枚の写真しか載っていないシンプルな紹介文だけが載っています。
専用品とうたっているわけではないですが、装着するならやはりSOTO「レギュレーターストーブ ST-310」ですよね。
装着方法はST-310の脚に合わせてSOMAnoGOTOKUを載せるだけなのでとっても簡単です。
難しい事なんて一つもありません。
バーナーヘッドも4.5cmでSOMAnoGOTOKUにすっぽりと覆われます。
まさにシンデレラフィットです。
初めからST-310に合わせて設計しているのでしょう。
風防としての防風性能はどうなの?
ST-310の風防としては”そこそこ強い風にも耐えられる”程度の防風性能を持っています。
下敷きで思いっきり扇ぎながら150mlのお湯を沸かす実験を試みましたが、4分30秒ほどで完全に沸騰しました。
炎はそこそこ流れましたが全方位を覆っているため沸騰までこぎつけられました。
十分な実用性がありますね。
※風防なしだと一向にお湯は沸かない
風防として使うときですが、側面のロゴの透かしを風に対して垂直に配置しましょう。
ST-310の脚上の隙間とロゴの透かしから風が侵入します。
風の向きに対してロゴの位置に注意することで、風に対して強い防風性能を発揮します。
単純な防風性能だけなら板をつなぎ合わせた一般的な風防が勝ります。
それでも、一般的な風防が風で飛ばされるような環境でもSOMAnoGOTOKUならば微動だにしませんよ。
まさに「動かざること山のごとし」です。
(炎は流されますけどね)
基本はSOMAnoGOTOKUだけで風防は事足りるでしょうが、念のために覆うような風防もあると心強いですね。
五徳としてどんなクッカーが載せられるの?
SOMAnoGOTOKUは直径が14.5cmあるのでソロ用のクッカーでしたら問題なく載ります。
使用感としては直径20cmほどのスキレットでも安定して載せることはできますよ。
ただし、注意点でも記載したようにスキレットやダッチオーブンなどの重い調理器具を載せるのは避けた方が良いでしょう。
バーナヘッド下の金属パーツに負荷がかかる構造のためにどれぐらいの重さに耐えられるかが不明です。
ロッジの8インチスキレットを蓋あり(約2.5kg)で載せても歪んだりはしませんでしたが、長時間熱して煮込んだりするのは怖いですね。
深型シェラカップで炊飯される方が多いので、
・SomAbito × OLD MOUNTAIN「Bond SIERACUP 480ml」:約139g
・OLD MOUNTAIN「OKAMADON」:約170g
・お米1合:150g
・水:200ml(200g)
の「659g」を目安にすると良いですね。
私は重くとも1kg以内で扱うことを心がけてます。
五徳の安定感はピカ一ですが、負荷のかかる箇所がメーカーも想定していない箇所です。
見た目の無骨さに反して意外と頭を悩ませる場面があるかもしれませんよ。
熱効率はどうなの?
SOMAnoGOTOKUを載せない状態に比べて熱効率は落ちます。
バーナーヘッドからの距離が離れて炎とが遠くなりますからね。
無風でSOMAnoGOTOKUあり・なしで150mlのお湯が沸騰するまでの時間を比較すると
・あり:2分44秒
・なし:1分38秒
※ST-310の火力調整つまみを丸2周(中~強火程度)
約1分もの差があります。
一方で、ST-310では難しい「とろ火」に簡単調整することができますよ。
そのためなのかシングルバーナー炊飯に使われる方が多いですよね。
風防兼五徳以外のSOMAnoGOTOKUの使い方は?
風防兼五徳として使われる『SOMAnoGOTOKU』ですが、ちょっとした「テーブル」として活用することもできます。
風がない時やとろ火で調理する必要がない場合は、地面に置いてテーブル代わりにしちゃいましょう。
マグカップやシェラカップ、SOMAnoGOTOKUに載せられるものなら問題なく載せられますよ。
見た目もカッコよく”ただものならぬ雰囲気”を醸し出してますね。
高さは低いので「地べたスタイル」でピッタリの活用方法ですが、風がない時でも地面に置きたくないものをちょこっと置くことができます。
雨後などの地面が濡れてる場合に重宝しますよ。
SOMAnoGOTOKUは重い部類のギアになるので、天候に左右されない使い方もできるのはありがたいですね。
SOMAnoGOTOKUはSOTO「ST-310」にこそ相応しい!
条件を満たすシングルバーナーに装着できる『SOMAnoGOTOKU』ですが、やはりSOTO「レギュレーターストーブ ST-310」が一番しっくりきますね。
装着は載せるだけでスムーズですし、点火スイッチもバッチリ機能します。
バーナーヘッド径も4.5cmで理想的なサイズ感でピッタリフィット。
専用品をうたっているわけではありませんが、ST-310に装着するのが一番真価が発揮されると思います。
数あるST-310のカスタムギアの中でも「\9,350」という価格はおそらく最も高い金額でしょう。
※2023年2月現在
それでも手に入れるだけの価値のあるギアですよ。
SNSでSOMAnoGOTOKUについて情報収集すると
「もうこれでいいや!」
「SomAbitoサイコー!」
という内容に深型シェラカップに「OKAMADON」で炊飯してる写真ばっかり出てきます。
結局のところ使ってみた使用感なんかがいまいちわからないんです。
この記事では実際に使用して感じたことを紹介してきました。
ホームページを覗いてみたらタイミグよく在庫があって
「在庫あるけど買うかどうか迷ってる。。。」
という方に一つだけアドバイスを送りましょう。
「カッコイイ!!」
と少しでも感じたのならば買っても絶対に後悔しないギアですよ。
ガレージブランドの製品は何か一つ理由があればそれだけで買いなんです。
SOMAnoGOTOKUも生産数が少なく、在庫が出たらすぐに完売する人気ギアです。
迷ってる時間が惜しいので、手に入る機会があるなら迷う必要はありませんよ。
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