喉を冷たくとおり抜けるアイスコーヒーが恋しくなる暑い季節。
アイスコーヒーを作り置きしておくと冷たいコーヒーが手軽に楽しめますよね。
この記事では「手軽に楽しめるインスタントアイスコーヒー」から「こだわりの水出しコーヒー」まで
”自宅で簡単に作り置きできるアイスコーヒーの作り方”
を紹介しています。
プロバリスタが実際にお店でやっているポイントも含めて紹介しているので、美味しいアイスコーヒーを楽しみたい方はこのまま読み進めてくださいね。
インスタントコーヒーで1リットルのアイスコーヒー作り置き
手軽にアイスコーヒーを作り置きするなら
「インスタントコーヒー」
を用いてアイスコーヒーを作るのが用意するものも少なく洗い物も少ないので楽です。
インスタントコーヒー自体も安価なのでとっても経済的ですよ。
手軽で美味しくアイスコーヒーを作るなら
・分量をしっかりと量ること
・計量してとにかく攪拌(かくはん)すること
・1日で飲み切れる量を作り置きすること
この3点を徹底します。
「インスタントコーヒー特有の苦みと風味が苦手、、、」
という人でもアイスコーヒーにすると飲みやすくなって親しみやすいですよ。
用意するもの
インスタントコーヒーでアイスコーヒー作りに必要な道具は5点。
・デカンタ(1リットル以上のもの)
・インスタントコーヒー15g
・水1リットル
・柄の長いスプーン(長ければなんでもOK)
・キッチンスケール
ドリッパーやフィルターが不要なので用意する道具が少ないですね。
1リットルのアイスコーヒーを作り置きするレシピですが、1日に飲み切れないのであれコーヒーと水を半分にして500ミリリットルにしましょう。
コーヒーは劣化(酸化)が速く1日ほどで風味や香りが損なわれるので作り過ぎないように注意です。
用意するインスタントコーヒーは普段ホットコーヒーで飲んでいるもので大丈夫です。
「ネスカフェ ゴールドブレンド」
「UCC 職人の珈琲」
はどちらも水に溶けるのでお湯を用意する必要もありません。
水を注いで「このインスタントコーヒー水に溶けないな。。。」となった場合はスプーンなどでしっかりと攪拌(かくはん)しましょう。
どうしても溶けない場合はお湯を100mlほど使用して溶かしても仕上がりの差はわかりませんよ。
作り方
インスタントコーヒーでアイスコーヒーを作る場合は
①デカンタにインスタントコーヒーを入れる
②水を200mlほど注いでスプーンでよく攪拌(かくはん)する
③残りの水800mlを注ぐ
という手順で進めます。
出来上がったインスタント水出しアイスコーヒーは冷蔵庫で保管します。
飲む際には氷を入れてより冷たくするとなお良いですね。
アイスコーヒーの味や風味が保てるのは冷蔵庫保管でも丸1日が限界です。
寝る前に作り置いて翌日消費するイメージで飲み切りましょう。
プロバリスタ顔負けの本格こだわり水出しコーヒー
本当に美味しいアイスコーヒーを楽しむなら冷たい水でゆっくりとコーヒーを抽出する
「水出しコーヒー(コールドブリューコーヒー)」
がおすすめです。
ここでは「お茶パック」と「デカンタ(ピッチャー)」、そして「ドリッパー」を用いてプロバリスタ顔負けの水出しコーヒーの作り方を紹介しています。
水出しコーヒーの作り方には
・専用の器具を使用するもの
・専用の器具を使用しないもの
の2種類があります。
専用の珈琲器具というのは以下のようなものです。
大掛かりなのからコンパクトなものまで様々です。
専用のコーヒー器具というのはそれだけで心くすぐられますよね。
今回ご紹介する水出しコーヒーには専用コーヒー器具は一切使いません。
専門店で見かける専用器具はカッコいいですが、スペースの問題や特化しすぎるために汎用性が乏しいですよ。
(それでも見た目重視で欲しいところです。)
用意するもの
水出しコーヒー(1リットル)を作るのに用意するものは
・デカンタ(1.5リットル程度の容量)×2
・中挽きにしたコーヒー豆100g
・お茶パック(コーヒー豆が入りきらなければ複数枚でOK)
・水1.1リットル(少し多めに)
・柄の長いスプーン(長ければなんでもOK)
・ペーパードリップセット
コーヒー豆に水が吸われるので1.1リットルの水を用意しましょう。
デカンタも少し大きめのものを。
水出しコーヒーを作るだけなら「ペーパードリップセット」は不要ですが、プロバリスタが淹れる以上のクオリティを味わうなら必ず用意してくださいね。
毎日ホットを飲まれる方もコーヒータイムが楽しくなりますよ。
作り方
水出しコーヒーの作り方は
①お茶パックに中挽きにした珈琲豆を詰める
②デカンタに沈める
③水を注いで冷蔵庫へ
④8時間ほど経過したらお茶パックを取り出す
⑤ペーパードリップして微粉を取り除く
です。
お茶パックにぎゅうぎゅうに詰めたコーヒー豆には内側まで水が浸透しにくいです。
美味しいコーヒー成分が抽出されにくい部分が出てきてしまうので、スプーンでつついて内側にまでしっかりと浸透させます。
あとは冷蔵庫で8時間ほどおいたら「水出しコーヒー」の完成です。
冷蔵庫で保管してる写真
ですが、冷蔵庫から取り出したコーヒーはコーヒー豆が浮いていることがしばしばあります。
このまま飲むと微粉やコーヒー豆が口に入ってイガイガして不快感を感じます。
そこで「ペーパードリップ」なんです。
ホットであるようなお湯温度の管理やお湯を注ぐスピードなどは気にせずにコーヒーをペーパーフィルターで濾していきます。
いかに微粉が混じっているかがよくわかりますね。
1リットルと多めに水出しコーヒーを作り置きするのであれば複数のペーパードリップセットを用意すると楽です。
サーバーにドリップしていますが、用意したデカンタに直接ドリップした方が移し替える手間が省けますよ。
準備さえしてしまえば待ってるだけで出来上がる水出しコーヒーですが、粉っぽくなりがちなのでペーパーフィルターを通して微粉を取り除きます。
たったこれだけのことですが、驚くほど水出しコーヒーがスッキリとして透明感が増しますよ。
ペーパーフィルターは紙の匂いが少なく透過速度の速いものがオススメです。
ペーパーフィルターによって透過速度は異なりますが、アバカ(麻)繊維の入っているCAFECのアバカフィルターは紙の匂いも少なく透過速度も速くておススメです。
水出しコーヒー抽出の時短方法
「美味しい水出しコーヒーは飲みたいけども冷蔵庫に入れて8時間も待ってられない!」
そんな時はお茶パックが浸るぐらいのお湯を注いでしまいましょう。
「水出しコーヒーなのに水じゃなくてお湯使って良いの??」
と思うかもしれませんが、特に問題があるわけではありません。
水出しコーヒーはその名のとおり水だけでコーヒーを抽出するから時間がかかるわけで、最初にお湯で珈琲豆を浸してコーヒー成分を抽出しやすい状態にしてあげることでコーヒー抽出の時間短縮ができるわけです。
ただし、お湯を注ぐと新鮮なコーヒー豆はかなり膨らむので30秒ほど時間をおいてから残りの水を注いでください。
2時間も冷蔵庫に入れておけば水出しコーヒーが出来上がりますよ。
仕上がりとしては”やや尖った印象の水出しアイスコーヒー”になります。
そこまで気になるものではないので、時間に余裕がある・ないで作り分けると良いかもしれませんね。
他にも、水出しコーヒーの時短方法として珈琲豆の挽き目を細かくするって方法もあります。
ただし微粉がものすごく混じりやすいのであまりおススメしませんよ。
プロ直伝1杯だけで冷たく喉を突き抜ける急冷式アイスコーヒー
作り置きもしたいけども今すぐ冷たいアイスコーヒーも飲みたい!という場合は、
「急冷式アイスコーヒー」
がおすすめです。
プロバリスタ曰く
「水出しコーヒーも美味しいけども、やっぱり急冷式でしょ!」
とのことです。
急冷式アイスコーヒーは氷を敷き詰めたサーバーにホットコーヒーをドリップして一気に冷やすので短時間で作れることでができます。
その代わり、業務用の特大ドリッパーやペーパーフィルターが必要となるので家庭用では一度に450ml(約3杯分)が現実的ですね。
ここでは1人分の急冷式アイスコーヒーの作り方を紹介しています。
作り置きする場合は出来上がったアイスコーヒーをデカンタに”氷を抜いて”移し替えて冷蔵庫に入れてください。
用意するもの
急冷式アイスコーヒーは
・ドリッパー
・ペーパーフィルター
・サーバー(フラスコ型で600~700mlの大きめのモノ)
・コーヒー豆15g
・お湯150ml
・氷(300g)
コーヒー豆とお湯の比率は「1:1」で、量を増やす場合はコーヒー豆の比率を多くして濃くなるように調整します。
特にコレといって特別な道具は必要ありません。
ホットでコーヒーをドリップされている方であればいずれも所有していることでしょう。
ただし、ドリップしたコーヒーを受ける「サーバー」の形状に気を付けてください。
Barでバーテンダーがカクテルを作る際にとにかく素早く冷やしてるのを見たことある人もいると思います。
時間をかけて冷やしてしまうと美味しくなくなってしまうんですよね。
急冷式アイスコーヒーも同じで、とにかく素早く冷却するのがキモです。
ドリップしたコーヒーを一気に冷やすなら底が広く口が狭くなっているフラスコ型なら持ち手を持ってかき混ぜてもこぼれる心配が少ないですよ。
ホットなら「ビーカー型」のサーバーでもいいですが、急冷式アイスコーヒーなら昔ながらの「フラスコ型」のサーバーがオススメです。
作り方
急冷式アイスコーヒーは
①サーバーに氷を敷き詰める
②氷を敷き詰めたサーバーに濃いめにペーパードリップする
③サーバーを素早く攪拌して一気に冷やす
④カップにアイスコーヒーを注ぐ
といった流れで作ります。
作り置きならサーバーのままでも良いですがデカンタに移し替えても大丈夫です。
ただし、必ず”氷を抜いて”冷蔵庫で保管するようにしてください。
時間が経つにつれて氷が溶け、どんどん薄くなってしまいますよ。
ホットコーヒーを氷の入ったサーバーにドリップするだけなので普段通りのペーパードリップで大丈夫です。
かなり濃いめのホットなら点滴ドリップすることで濃厚で重厚感あるコーヒーがドリップできます。
アイスコーヒーにするならそこまでこだわった淹れ方は必要ないので、コーヒー豆の分量を多くして濃いめにドリップするだけで問題ありませんよ。
急冷式アイスコーヒーで失敗しないポイント
急冷式アイスコーヒーを作ってみたら
「なんだか薄いな。。。」
と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
氷に熱々のホットコーヒーをかけるわけですので当然氷も融けます。
そのため薄くなってしまうのであらかじめ”濃いめのホット”をドリップするように記述していたんです。
気を付けていてもなぜか薄くなってしまう。。。
そんな方はそもそも濃いコーヒーをドリップ出来ていない可能性がありますよ。
氷の入ったサーバーにドリップするのは、プロバリスタでも結構難しいんです。
毎日コーヒーをドリップしているプロでさえ、感覚だけで正確にドリップ量を量るのは困難。
サーバーに表示されてる目盛りはあてにならないですからね。
そんな時は
”氷を敷き詰めたサーバーに珈琲豆をセットしたドリッパーを置いた時点で”
0点合わせした「キッチンスケール」を用いてコーヒーをドリップすると失敗しないですよ。
スケールに注いだお湯の重さが表示されるのでどれだけお湯を注いでいるのか一目でわかります。
そんな高性能なものは必要ありませんが、「キッチンスケール」はコーヒーに必須アイテムだと思っています。
普段ホットコーヒーを淹れる時に”どれぐらいを湯を注いでどれぐらいのコーヒーがドリップされるか?”を事前に確認しておくとより確実ですね。
ちなみに、私は急冷式アイスコーヒー1杯分に15gの珈琲豆を用いて50秒蒸らし、2分20秒で180mlのお湯を注いで2分40秒でドリッパーを外してます。
使用するドリッパーにもよりますが150mlのコーヒーがドリップできていますよ。
プロさながらなアイスコーヒーで暑い季節を乗り切ろう
家庭で手軽にできるアイスコーヒーの作り置きについて紹介しました。
インスタントコーヒーを使った簡単なものから、プロさながらな本格的な水出しコーヒーや急冷式アイスコーヒーなど。
それぞれ特徴は異なりますが用意する道具がほとんど共通であることに気付いた方もいらっしゃるはずです。
アイスコーヒーは手軽に作れて作り置きができるんです。
どうしても劣化(酸化)は避けられないので一日で飲み切れる量だけを作り置くのがオススメです。
1人なら3杯分、多くとも1リットルほどの作り置きにとどめておくのがベストですよ。
作り置きしたアイスコーヒーは水筒に入れて外へ持って出かけることもできます。
熱い季節は冷たいアイスコーヒーで乗り切りましょう。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
コメント