コーヒーを楽しむなら水にもこだわりたいところ。
様々なペットボトルの水がありますが、
「結局どの銘柄を選べば美味しいコーヒーが飲めるの?」
気になるところですよね。
この記事では14種類のペットボトルの水で同じレシピでコーヒーを淹れて比較しています。
ハッキリとした法則があったのであなたの水選びの参考になること間違いなしですよ。
千葉県在住の筆者がオススメするのは鹿児島の「温泉水99」です。
コーヒーの香りや風味を邪魔することなく柔らかな仕上がりになりましたよ。
水が変わると水っぽくなったり金属的な刺激が出たりと変化が著しいのがコーヒーで
「どんな水を選べばいいのか?」
「私にはどんな水が合っているのか?」
あなた好みのコーヒーにあった水を知りたい方は是非最後まで読み進めてくださいね。
ちなみに、日本の水道水は都道府県によっても違いがあるのでコーヒーにも違いが出ます。
水道水で淹れるコーヒーについても紹介しているので参考にしてみてくださいね。
芸能人も愛飲する「温泉水コーヒーで心も体もリラックス」
全国的に見ても”硬度高めな水道水”で慣れ親しんだ千葉県在住の筆者が一押しするのは
「温泉水99」
pH値:9.5~9.9
硬度:1.7mg/L
で淹れたコーヒーです。
鹿児島県桜島の麓・垂水温泉の地下750mから湧き出す天然アルカリイオン水は美容・健康に敏感な芸能人も多く愛飲されていることでも知られていますね。
そんな温泉水99で淹れたコーヒーは
「柔らかめの仕上がりでも水っぽくならず、コーヒーの香りや風味を邪魔することなくコーヒー豆の特徴を素直に引き出した1杯」
に仕上がります。
さらに、酸性であるコーヒーと相性が良いpH高め(アルカリ性)で”喉を抜けるようなスッキリとした後味”も特徴的ですね。
日本では一般的に水1Lあたりのミネラル含有量が
・100mg/L未満で軟水(なんすい)
・100mg/L以上で硬水(こうすい)
といわれています。
さらにWHO(世界保健機関)の基準では
・軟水 :~60mg/L
・中硬水:60~120mg/L
・硬水 :120~180mg/L
・超硬水:180mg/L以上
とされています。
「温泉水99」は細かい基準を持つWHO基準で見ても1.7mg/Lと”超軟水”であることがわかります。
やわらかい水であればあるほどコーヒー豆の特徴を素直に引き出します。
コーヒー本来の風味を最大限まで生かすことができますよ。
(逆に粗悪なコーヒー豆を使用すればネガティブな要素が浮き彫りになります。)
「温泉水99」はとっておきのスペシャリティコーヒー豆と組み合わせることで、体と心の両方を温泉効果でリラックスさせる極上のコーヒータイムが楽しめますよ。
両極端な水で比較して初めて分かる「陰と陽のコーヒー」
普段水道水でコーヒーを淹れている方でミネラルウォーターでコーヒーを淹れても
「あれ?変わった気がしないぞ??」
と感じる方も少なくないはず。
日本の水道水の硬度と近いものを選ぶと違いがわかりにくいんですよね。
極端すぎるほどに硬度に違いのある水でコーヒーを淹れ比べたなら一目瞭然です。
「白神山地の水」
生産:青森
pH値:6.6
硬度:0.2mg/L
「Contrex(コントレックス)」
生産:フランス
pH値:7.4
硬度:1468mg/L
この2つの銘柄で飲み比べれば誰でも違いを感じることができますよ。
実に7000倍もの硬度の違いがある「白神山地の水」と「Contrex(コントレックス)」で淹れたコーヒーは、
「ホントに同じコーヒー豆で淹れたの??」
と疑いの目を向けずにはいられないぐらいにまったくの別物に感じます。
水の違いは硬度の違いで、硬度が低い水ほどコーヒー豆の特徴を素直に表現してくれるので軽やかで酸味を感じやすくなります。
一方で硬度が高いほど金属的な重さを感じるようになり重く暗めのコーヒーに仕上がっていきます。
まさに「陰と陽」にハッキリと分かれるコーヒーなんですよね。
コーヒーで水にまでこだわる方はかなりマニアックにコーヒーを追及されている方だと思いますが、極端に硬度の異なる水で淹れ比べたのなら誰でもわかる違いが出てきます。
日本の水道水も都道府県によって硬度が異なるのでコーヒーには微妙な違いが出ますが、ペットボトルで購入できるミネラルウォーターほど極端な硬度の違いはありません。
ペットボトル水でコーヒー比較「16種類」硬度順
ここでは身近で購入できるペットボトル水で淹れたコーヒーについて紹介しています。
<コーヒー豆>
上島珈琲店 W cracking Deep
<レシピ>
コーヒー豆:12g
挽き目:中粗挽き(みるっこR-220 7.0番)
お湯温度:80度
ドリップ: 0~40秒:23gのお湯を10秒で注いで30秒間蒸らす
40~120秒:中心1点に180gまでお湯を注ぎ続ける
120~140秒:2分20秒でドリッパーを外して完成
すべて同様のコーヒー豆・レシピで淹れて実際に飲んでの感想になります。
極力ドリップによるブレの少ない淹れ方での比較になるので参考にしてみてくださいね。
白神山地の水
生産:青森
pH値:6.6
硬度:0.2mg/L
角がなくスッキリとした仕上がりになります。
コーヒー豆の特徴を余すことなく引き出しますが、ネガティブな要素もハッキリと引き出すためにコーヒー豆の品質には特に注意が必要です。
コーヒードリップの世界選手権でもトップバリスタが愛用しているぐらいコーヒー豆の特徴をハッキリと引き出す素直な水です。
温泉水99
生産:鹿児島
pH値:9.5~9.9
硬度:1.7mg/L
コーヒー豆の特徴を余すことなく引き出した1杯に仕上がります。
水っぽくなることもなくコーヒーの香りや風味を邪魔することなく後味スッキリの抜け感があります。
アルカリ性であることから独特の余韻があります。
岐阜養老の天然水
生産:岐阜
pH値:7
硬度:13mg/L
すっきりとした飲み口のコーヒーに仕上がりました。
嫌みな要素は一切ないのでコーヒー豆のポテンシャルを素直に引き出してくれます。
ドリップの仕方によっては水っぽい1杯に仕上がりやすいので注意が必要です。
いろはす
生産:北海道、岩手、富山、山梨、鳥取、宮崎
pH値:7
硬度:22.7~40.3mg/L
コーヒーをドリップするとこれといった特徴がないのが特徴です。
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
ただし、喉に残るようなひっかかりを後味として感じました。
6つの地域の水を使用しているために硬度にバラツキがあるため評価が難しいですが、水道水で淹れたコーヒーとの違いを見つけられませんでした。
DHC海洋深層水
生産:静岡
pH値:不明
硬度:27mg/L
苦味が弱くドリップされるコーヒーでした。
喉に残るようなひっかかりは一切なくぐいぐいと飲める1杯に仕上がりました。
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
アサヒおいしい水 天然水 富士山
生産:不明
pH値:8
硬度:30mg/L
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
喉に残るようなひっかかりや嫌みはありません。
コーヒーの輪郭にまろみがあります。
南アルプスの天然水
生産:山梨
pH値:7.1
硬度:30mg/L
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
特筆すべきような特徴のないオーソドックスなコーヒーといった感じです。
奥秩父の天然水
生産:山梨
pH値:7.8
硬度:32mg/L
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
やや喉に残るようなひっかかりは感じませんが、特筆すべき特徴のないオーソドックスなコーヒーに仕上がります。
日田天領水
生産:熊本
pH値:8.3
硬度:32mg/L
シリカ:90mg/L
舌触りが柔らかくまろやかな仕上がりのコーヒーでした。
硬度自体は高くはないがシリカが含有しているためか、ややダークで金属的な質感を感じました。
シリカ水
生産:鹿児島
pH値:不明
硬度:37mg/L
シリカ:83mg/L
まろやかで尖ったような印象はなく後味にスッキリさを感じました。
同じくシリカが含有している日田天領水と似ているが、やや軽やかな印象です。
黒部のおいしい天然水
生産:富山
pH値:7
硬度:48mg/L
硬度30ほどのミネラルウォーターと明確な差は感じませんが、やや尖ったような後味を感じる仕上がりでした。
浄水器を通した水道水で淹れたコーヒーと非常によく似ています。
ときわの命水
生産:長野
pH値:7.3
硬度:72mg/L
全体的に丸く柔らかい印象です。
嫌みなくスッキリとしたコーヒーに仕上がりました。
硬度27mg/Lである「DHC海洋深層水」と非常によく似ていますがやや重みが増した1杯です。
FIJI(フィジー)
生産:フィジー
pH値:7.7
硬度:106mg/L
重みを感じて金属的な尖ったような抜けを感じます。
日本の水で淹れたコーヒーに慣れていると重みは確かに感じますが、重すぎるほどではありません。
かえってのど越しの良さにつながっている印象です。
SOLAN DE CABRAS(ソラン・デ・カブラス)
生産:スペイン
pH値:7.7
硬度:260mg/L
日本の水道水で尖った印象を感じる方の場合、ソラン・デ・カブラスでコーヒーを淹れると驚くかもしれません。
尖った印象は全くありませんがダークすぎるほど暗く落ち込んだコーヒーにはなりません。
ズッシリと重厚感のあるコーヒーで日本のコーヒーと明確に違いを感じられます。
evian(エビアン)
生産:フランス
pH値:7.2
硬度:304mg/L
コーヒーの香りや風味に重みが出てダークに仕上がります。
喉に残るようなひっかかりはないがのど越しに重みを感じるよ。
喉を通ったコーヒーが余韻なくストンと落ちていくイメージです。
Contrex(コントレックス)
生産:フランス
pH値:7.4
硬度:1468mg/L
ここまで硬度が高いと金属的な抜けをハッキリと舌と喉、さらには歯で感じます。
全体的にどんよりと深く沈んだくらいコーヒーです。
華やかさは遠く彼方にうっすらと感じる程度で重厚感あふれる重いコーヒーに仕上がります。
実際に飲み比べたらほとんどのペットボトル水は…
いくつものペットボトルの水でコーヒーを淹れ比べてわかったことは、
「硬度20~100mg/L程度のミネラルウォーターは浄水器を通した水道水と違いがない」
ということでした。
日本の水道水の硬度は都道府県によって異なりますが20~80mg/Lと研究結果が出ています。
ペットボトルのミネラルウォーターでも水道水と同程度の硬度ではコーヒーに違いを見出すのは困難ですよ。
硬度が極端に違う水、例えば「白神山地の水」や「Contrex」であれば誰でも違いを感じるぐらいに特徴的になります。
他にも温泉水であったりシリカ含有の水ではまた違ったニュアンスのあるコーヒーに仕上がります。
コーヒーの好みは人それぞれなので、あなたに合ったコーヒーの水選びの参考になっていれば幸いです。
それでは本日も素敵なコーヒータイムを。
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